無尿・乏尿

「無尿・乏尿」

 

似た言葉なのですが、それぞれの定義をしっかりと確認して使用しないと危険なので

こちらで整理をしていきましょう。

 

・無尿:尿量が100ml以下/日になった状態。(尿が作られていない。)

腎機能低下(腎不全)の可能性があり、緊急性が高い。

 

・乏尿:尿量が400ml以下/日、あるいは200ml以下/時間になった状態。

    体内の代謝物の蓄積が起こり、放置をすると尿毒症となるリスクがある。

 

また腎不全の原因としては、腎臓を基準として『どこで』トラブルが起きているかによって3種類に分類されます。

    腎前性:腎臓へ入る血流量の低下により、糸球体ろ過量が減少。結果として尿量が減少。

    腎性:腎臓の実質機能障害で、尿の生成量が減少。

    腎後性:尿路(腎盂・尿管)の閉鎖により、尿は生成されているが十分に膀胱内に送ることができず、尿量が減少。

     長期化すると不可逆的な腎実質機能障害をきたす。

 

 

在宅では正確な水分出納の管理が難しい場面もありますが、必要に応じて確認方法を検討し、状態把握・報告・相談に役立てていきましょう。