「心不全を見抜こう!」その4

「心不全を見抜こう!」その4は、右心不全の見抜き方の続きです。
前回は『肝臓の幅』で「右心房」の手前のうっ血で確認をしましたね。
今回は・・・『中心静脈圧を確認しよう!! 』です。
     
人の脳の重さは、約1.5Kg。
体重60Kgだとすると、全身の約2.5%を占めることになります。
しかし脳に流れる血流量は、全身のなんと20%!(脳はものすごい大食漢なのです。)
そして、この脳からたっぷりの血液が戻っていく場所の「右心房」が混みあっていると・・・

いつも以上の勢いで戻らないと「右心房」に入っていくことができません。     
この勢いの強さを確認する方法、それが「中心静脈圧測定」なのです。      
在宅でも簡単に確認できますので、アセスメントに役立ててください。

<用意するもの>      
・ものさし  (10cmでOK)      
・ペンライト (頸静脈が見つけにくい時にあると便利)      
     
<在宅でも簡単!中心静脈圧測定の方法 >     
    1.臥床して、首を少し横へまわしていただく      
     →外頸静脈を見つけましょう      
     拍動があり、脈を触知できる = 頸脈(これではない)      
     拍動があり、脈を触知できない = 頸脈(静脈圧を見たいのでこちらが正解)      
     (ペンライトを斜め上方向からあてると影ができてわかりやすくなりますよ)
    2.少しずつ上体を上げていきます      
     (ギャッジベッド以外は、座布団やタオルを丸めて背部に入れましょう)      
     →ある高さで、頸静脈の上端が確認できます。ここでストップ!!      
    3.胸骨角から頸静脈上端までの高さ(垂直距離)を測定(ものさし登場!)      
     胸骨角から頸静脈上端までの高さ + 5cm = 中心静脈圧